2025年7月2日(水)から4日(金)にかけて、東京ビッグサイトはコンテンツビジネスに従事する多くのプロフェッショナルたちの熱気と活気に包まれました。本レポートでは、RX...
【展示会レポート】NexTech Week 2025 秋 / XR・メタバース総合展 秋:業務変革を推進するAIエージェント活用
2025年10月8日(水)から10日(金)の3日間にわたり、幕張メッセにて「NexTech Week 2025 秋 / XR・メタバース総合展 秋」が盛大に開催されました。本展は、AI、ブロックチェーン、量子コンピュータ、そして特に注目度の高いXR・メタバースといった次世代技術を一堂に集め、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるソリューションが集結する国内最大級のIT総合展示会です。
本レポートでは、企業のDX戦略策定や新規事業創出に取り組む皆様に向けて、最新テクノロジーの動向と、それらをどのようにビジネス現場へ応用できるかという観点から、会場で得られた有益な情報をお届けします。
第1章:主催とイベント概要について
NexTech Week 2025 秋は、RX Japan株式会社が主催する大規模なイベントで、「AI・人工知能EXPO」「ブロックチェーンEXPO」「量子コンピューティングEXPO」「デジタル人材育成支援EXPO」に加え、特に成長著しい分野に焦点を当てた「XR・メタバース総合展」の合計5つの専門展で構成されました。
開催期間は3日間で、会場となった幕張メッセには、最新鋭の技術を用いたソリューションを提供する多くの企業が出展しました。前回(2024年秋)の来場者数が主催者発表で24,077名であったのに対し、本年の開催も、日本のDX需要の急速な高まりを背景に、多くのビジネスパーソンが来場し、会場は終日、熱気にあふれていました。これは、企業が最新テクノロジーの導入に対して非常に前向きな姿勢を示していることの表れと言えるでしょう。
第2章:来場者の傾向
来場者の属性を分析すると、単なる情報収集の段階を超え、実際の課題解決や導入を具体的に検討する層が増えていることが鮮明となりました。特に、製造業、建設業、小売業、医療・介護など多岐にわたる業界から、AI・DX推進部門の責任者や情報システム部門のキーパーソン、経営企画および新規事業開発担当者が多く集まっていました。彼らの主な関心は、AIやXR技術をどのように業務プロセスへ組み込み、生産性向上やコスト削減、さらには新たな顧客体験の創出といった具体的な成果につなげるかに集中していました。
なかでも「XR・メタバース総合展 秋」では、バーチャル空間のビジネス活用に高い関心を寄せる来場者が目立ちました。研修やトレーニング向けのシミュレーションシステムや、遠隔地の共同作業を支えるデジタルツインソリューションなど、実際にビジネス現場で即効性のある「産業用途」へのニーズが非常に強いことがうかがえました。
第3章:出展ブースの様子
会場全体を通して、技術の「実用性」と「連携」がキーワードとなっていました。AI分野では、昨年までの生成AIブームから一歩進み、RAG(Retrieval-Augmented Generation)を用いた企業内データ連携や、特定業務に特化したファインチューニングモデルの活用事例が多数展示されました。
中でも、自律的な業務推進を目指すAIエージェント関連のソリューションが大きな注目を集めていました。たとえば文書作成、議事録作成、データ分析、顧客対応など、定型業務・営業アプローチの自動化を目指す多数のツールが出展されていましたが、機能や導入範囲が似ているサービスが同士が激しく競合しているように見受けられました。市場では、機能の多さだけでなく、より高度な判断力や複数システムとの連携、既存業務システムとのスムーズな統合、さらには特定領域への最適化(バーティカル化)といった点が、製品を選ぶ上で大きな差別化要素となります。
また「XR・メタバース総合展 秋」では、VRヘッドセットやARグラスのハードウェア進化に加え、そのコンテンツ側の進化が目覚ましいものでした。特に印象的だったのは、建設現場やプラント設備点検をリモートで行うための「産業用メタバース」や、触覚を伝えるハプティクス技術を組み合わせた「遠隔作業支援システム」です。これらのソリューションは、人手不足が深刻化する日本において、労働生産性を飛躍的に高める現実的なソリューションとして高い関心を集めていました。
ブロックチェーン技術は、サプライチェーンの透明性向上やデジタル資産管理(Web3)への活用提案が中心であり、もはや暗号資産の枠を超え、企業のセキュリティと信頼性を高めるインフラとして紹介されていました。
まとめ
NexTech Week 2025 秋は、最先端技術が「いかにしてビジネスの現場を変革するか」という具体的なイメージを提供する場となりました。AIによる自動化と意思決定支援・業務効率化、そしてXR・メタバースによる空間的な制約からの解放は、今後のDX戦略において欠かせない二大要素です。今回の展示会で得られた知見は、貴社の今後の成長を支える確固たる基盤となることでしょう。
ネクスドライブでは、展示会コンサルティングから1日単位の展示会営業代行、営業・マーケティング顧問まで幅広いサービスを提供しています。展示会での成果最大化をお考えの際は、ぜひご相談ください。