コンテンツまでスキップ

【展示会レポート】IT・DX・AI総合展 秋 2025:700社が示す最新技術とビジネス変革の潮流

2025年10月22日から24日にかけ、幕張メッセにて「IT・DX・AI総合展 秋 2025」が開催されています(レポート公開時点では開催中)。本展示会は、企業が直面するデジタル変革(DX)の課題に対し、具体的なソリューションを提供する総合的なIT展示会です。会期中、会場は多くのビジネスパーソンで賑わい、特に生成AIの進化とビジネスへの実装に関する関心の高さが際立ちました。本レポートでは、開催状況と今後のビジネスに不可欠な最新のDX・AIのトレンドを解説します。

Japan IT Week秋2025_1

Japan IT Week秋2025_MAP

第1章:イベント概要について

本展示会は、複数の専門展が集結した総合的なIT複合展として開催されました。会場には幕張メッセ1~8ホールが使用され、3日間の期間中に約700社が出展しました。主催のRX Japanは、下半期最大級のIT・DXイベントとして、開催前から積極的にプロモーションを展開し、高い注目を集めてきました。これまでに30回以上開催してきたIT展示会としての実績が、さらなる認知拡大につながったように思えます。本展示会は、主に以下の4つの専門展で構成されています。

  • Japan IT Week:ソフトウェア&アプリ開発、情報セキュリティ、データセンター、IT人材不足対策など、ITインフラとシステム開発の根幹を担う技術に焦点を当てた専門展。

  • Japan DX Week:AI・業務自動化、社内業務DX、データドリブン経営、現場DXなど、企業全体の変革を推進するソリューションが中心の専門展。

  • 営業・デジタルマーケティング Week:営業DX、デジタルマーケティングの専門展。

  • EC・店舗 Week:ECサイトの開発・UI/UX、EC管理・物流、店舗の人手不足対策など、実務的な課題解決に特化した専門展。

会期3日間で31,000名の来場者(予定)が集まる見込みです。これは、前回2024年秋開催の実績である27,081名と比較しても、規模と注目度が増していることを示しており、企業におけるDX推進やAIの必要性が反映された結果と思われます。

Japan IT Week秋2025_2

第2章:来場者の傾向

本展示会は、複数の専門展が集結しているため、来場者の目的も実に多様です。営業やマーケティング部門で具体的なツール選定を任された担当者から、社内のDX・AI推進を一手に任された責任者、システムの刷新を担う情報システム部門の責任者まで、幅広い職種や役職の方々が足を運んでいました。

中でも目立ったのが、「課題解決」を具体的に求める来場者の増加です。情報セキュリティEXPOではサイバー攻撃高度化への対応策、IT人材不足対策EXPOではノーコード/ローコードやリスキリング支援など、各社が直面するボトルネック解消に直結する製品への関心が高まりました。

さらに、AI・業務自動化展や社内業務DX EXPOのエリアでは、多くの来場者がブースに長く滞在し、デモンストレーションやプレゼンテーションに熱心に見入る姿が目立ちました。これは単なる情報収集にとどまらず、具体的な導入を見据えた層が圧倒的に多かったことを示しています。

Japan IT Week秋2025_4

Japan IT Week秋2025_7

第3章:出展ブースの様子

今年の展示会で特に大きな注目を集めたのは、やはりビジネスにおける「生成AI」の活用でした。なかでも、Japan DX Week内に新設された特別エリア「AIエージェント アリーナ」には多くの関心が寄せられました。このエリアでは、自律的に業務を遂行するAIエージェントの先進的な技術が数多く紹介され、契約書のレビューや議事録の自動作成、顧客対応自動化、AI-OCRなど、実際の業務シーンでの活用例が提示されていました。こうした新設エリアは、生成AIがこれまでの検証段階から、いよいよ実務での導入・活用フェーズに入ったことを象徴していると言えます。

また、情報セキュリティEXPOでは、生成AIを悪用したフィッシング対策や、クラウド全体を横断して管理できるSaaS型セキュリティソリューションが数多く出展されていました。DX・AI推進の加速とともに高まるセキュリティリスクに対して、防御力と業務効率化を同時に実現するアプローチが主流となっています。

さらに、EC・店舗 Weekでは、ECサイトの購買体験を向上させるUI/UX改善ツールや、店舗現場の人手不足に対応するDXソリューション(セルフオーダーシステムやAIカメラを活用した在庫管理など)も充実。部門・現場ごとに具体的な業務効率化や売上向上を実現するプロダクトの需要の高さが際立っていました。

Japan IT Week秋2025_3

Japan IT Week秋2025_6

Japan IT Week秋2025_5数多くの海外パビリオンが並ぶ中で、札幌市エリア
(さっぽろ産業振興財団/札幌商工会議所ニアショア推進協会による12社)はひときわ存在感を放っていた。

まとめ

「IT・DX・AI総合展 秋 2025」は、日本企業がDXやAIを次なるステージへ進めるための実践的な指針を提示する場となりました。出展社数は約700社、来場者数も31,000名(予定)にのぼり、ITとビジネスの潮流が今やAI活用を抜きに語れないことを物語っています。

本展で注目されたトレンドは、単に最先端技術の紹介にとどまらず、セキュリティ強化や生産性向上、新規事業の創出など、企業経営の重要課題への具体的な対応策となっています。企業が今後も競争力を維持・発展させるためには、本展示会で得た最新技術やソリューションを、自社戦略へとスピーディに取り込むことが不可欠です。

 

展示会担当者のための無料メルマガ、ェビナー情報・ノウハウを配信中!