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【展示会レポート】Smart Sensing 2025 / SEMISOL 2025:センシング・半導体後工程プロセスで未来を創る

2025年6月18日から20日の3日間にわたり、東京ビッグサイトにて「Smart Sensing 2025」および、今回から初開催となる「SEMISOL 2025(半導体後工程技術&ソリューション展)が開催されました。本記事では、未来の社会基盤を支えるセンシング技術と半導体技術の最新動向が集結した本展示会の様子をレポートします。

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第1章:主催とイベント概要について

本展示会は、株式会社JTBコミュニケーションデザインが主催する、センシング技術に特化した専門展です。現代のデジタル社会において、IoTやAI、ロボティクスの中核をなすセンシング技術は、あらゆる産業で革新を牽引する重要な要素となっています。

「Smart Sensing 2025」では、各種センサーやセンシングシステム、データ活用を加速させるAI技術、そしてそれらを支える通信技術や電源技術が一堂に会しました。

同時開催の「SEMISOL 2025」は、半導体の製造プロセスの中でも「後工程」と呼ばれるパッケージング技術や検査技術に焦点を当てた、新しい専門展です。チップレット技術や3Dパッケージングなど、半導体のさらなる高性能化を実現するための最新ソリューションが紹介され、業界の注目度の高さがうかがえました。

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第2章:来場者の傾向

会場は、新たなビジネスの可能性や技術課題の解決策を求める多くのビジネスパーソンで活気にあふれていました。前回(2024年)は「電子機器トータルソリューション展」として開催され、3日間で48,334名が来場しました。今回は東京ビックサイトの東8ホールのみのコンパクトな開催にもかかわらず、熱気のある雰囲気が広がっていました。

出展内容から、特に以下のような業界・職種の方々の来場が多かったと見受けられます。

  • 製造業(自動車、電機、産業機械など)の研究・開発、設計部門
  • 社会インフラ(エネルギー、交通、ビル管理など)の保守・管理部門
  • 半導体メーカーおよび製造装置メーカーの技術者
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する企業の企画担当者

具体的な課題感を持った来場者が多く、出展ブースでは熱心な質疑応答が交わされていました。

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第3章:出展ブースの様子

各社の出展ブースでは、最新技術を駆使した製品やソリューションが、デモンストレーションを交えて紹介されていました。特に注目を集めていたテーマは以下の通りです。

  • AI搭載エッジデバイス:従来のクラウド処理に代わり、デバイス側でAI処理を行うエッジコンピューティング関連の展示です。リアルタイム性の向上や通信負荷の低減を実現するソリューションとして、多くの関心を集めていました。
  • 環境・インフラ監視センサー:超高感度なガスセンサーや、インフラの歪みを検知する光ファイバーセンサーなど、より安全で持続可能な社会を実現するための技術が多数展示されました。
  • 次世代半導体パッケージング技術:「SEMISOL」では、微細化の限界が迫る中で注目が高まるチップレットや3D実装など、後工程分野における最先端の技術展示が多くの関心を集めていました。

各ブースでは、製品を組み合わせた具体的なユースケースの紹介も多く、来場者が自社の課題に当てはめて導入を検討しやすい工夫が見られました。

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まとめ

「Smart Sensing 2025 / SEMISOL 2025」は、社会のあらゆる場面で活用が進むセンシング技術と、その根幹を支える半導体技術の進化を肌で感じることができる絶好の機会となりました。単体の技術展示に留まらず、それらが連携することで生まれる新たな価値やビジネスモデルが提示されており、今後のイノベーションやDXを加速させるヒントが詰まった3日間でした。本レポートが、皆様のビジネスの一助となれば幸いです。