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【展示会レポート】産業DX総合展 2025 夏 東京:産業DXの最前線で見た未来のビジネス像

2025年7月30日から8月1日にかけて東京ビッグサイトで開催された産業DX総合展 2025 夏 東京は、製造業、物流、建設など、多岐にわたる産業のデジタル変革を牽引する最新ソリューションが一堂に会する一大イベントでした。

労働力不足やコスト高騰といった社会課題に直面する企業にとって、DXはもはや避けては通れない経営課題です。本レポートでは、DX・AI推進のヒントを求める多くの来場者で賑わった会場の様子を、御社のビジネスに役立つ視点でお届けします。

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産業DX総合展 東京 2025 夏-MAP

第1章:主催とイベント概要について

本展示会は、製造業から建設、物流、小売・飲食店まで、幅広い産業のDX化を支援するサービス・ソリューションが集結した総合展です。主催はエバーリッジ株式会社(Bizcrew)による産業DX総合展 実行委員会で、DX化を検討する多様な事業者がターゲットとされています。

会場は東京ビッグサイトの東7・8ホールに設けられ、コンパクトながらも一つひとつのエリアが濃密に展開されていました。複数の関連展示会も同時に行われており、来場者は自社業界の専門的な最新情報から、隣接する分野の横断的なトレンドまで幅広く把握できる構成となっていました。「産業DX総合展」は今回が初めての開催となり、初日から活気にあふれ、多くの来場者で大いに盛り上がっていました。

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第2章:来場者の傾向

会場を歩いていて特に印象的だったのは、DXを「漠然とした概念」ではなく「具体的な課題解決策」として捉える来場者が多かったことです。単に最新技術を見るだけでなく、自社の経営課題を解決するための製品やパートナーを探している、という真剣さが感じられました。具体的には、以下のような課題意識を持つ来場者層が目立ちました。

  • 製造業:人手不足による生産ラインの維持、品質のばらつき、サプライチェーンの混乱といった課題を抱え、AIを活用した検査システムや生産管理システム、IoTによる設備の遠隔監視ソリューションに関心を寄せていました。

  • 物流・倉庫業:2024年問題への対応が喫緊の課題であり、AGV(無人搬送車)や自律走行ロボット、倉庫管理システム(WMS)の導入を検討している担当者が多く見受けられました。特に、省人化・省力化に直結するソリューションに高い関心が寄せられていました。

  • 建設業:職人不足や熟練工の技術伝承が課題となっており、現場の情報をリアルタイムに共有するIoTデバイスや、建設現場をデジタル空間に再現するデジタルツイン技術に注目が集まっていました。

これら来場者は、単に製品のスペックを知りたいだけでなく、「この技術で自社の課題がどう解決できるのか?」という具体的な導入効果を、出展企業の担当者と深く議論する姿が印象的でした。

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第3章:出展ブースの様子

多岐にわたるソリューションが出展される中、特に注目を集めていたのが、AIとロボティクス、そしてデジタルツインの活用でした。

AIによる業務効率化と品質向上

多くのブースでAIを活用したソリューションが展示されていました。特に製造業向けのブースでは、AI画像認識による不良品検査の自動化デモに人だかりができていました。目視検査の限界を超える精度と速度で、品質管理の課題を根本から解決する可能性が示されていました。また、事務作業の自動化や需要予測、在庫最適化をAIで行うソリューションも多数出展されており、業務のあらゆる側面でAIが活用され始めています。

ロボティクスによる省人化

協働ロボットやAGVのデモンストレーションは、来場者の注目を一身に集めていました。単調な繰り返し作業や、人手では困難な重いものの運搬をロボットが代替する様子は、深刻な人手不足への有効な解決策として認識されていました。特に、設置が容易で既存の環境に導入しやすい小型ロボットや、人との協調性を高めたロボットへの関心が高かったです。

デジタルツインによるスマートな現場管理

現実の空間をデジタル上に再現するデジタルツイン技術も、展示会の重要なテーマの一つでした。特に建設業や物流業向けのブースでは、建設現場や倉庫のデジタルツインを構築し、遠隔地からリアルタイムで進捗管理やシミュレーションを行うソリューションが紹介されていました。これにより、移動コストの削減や、事前にトラブルを予測・回避する「予防保全」の実現可能性が示されていました。

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まとめ

「産業DX総合展 2025 夏 東京」は、各産業が直面する課題を、最新のデジタル技術でどのように解決できるかという具体的な答えを探求する場でした。単なる技術展示にとどまらず、来場者と出展者が活発に議論し、具体的なビジネスの連携が生まれる熱気にあふれた3日間でした。

今回の展示会で感じたのは、DX・AIが単なる業務効率化ツールではなく、企業が競争力を維持し、新たな価値を創造するための不可欠な経営戦略であるということです。DX・AI推進は、まだ何から手をつければいいか迷っている企業も多いかと思います。しかし、今回のような展示会で生の情報を得て、具体的な課題解決の糸口を見つけることが、大きな一歩となります。

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