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【展示会レポート】エフピコフェア2025 来場レポート:食品業界の未来を映す最新トレンドと課題解決のヒント

2025年4月9日から11日にかけて、東京ビッグサイトで開催された「エフピコフェア2025」。食品容器・包装資材のトップ企業である株式会社エフピコが主催するこの大規模なプライベート展示会に、私も参加しました。このレポートでは、会場の活気や注目のトレンド、そしてビジネスのヒントとなるポイントをお伝えします。

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第1章:主催者エフピコと「エフピコフェア2025」イベント概要

主催者:株式会社エフピコ

株式会社エフピコは、「食」に関する多様なニーズに応えるため、食品トレー容器や弁当・惣菜容器、さらに環境に配慮した製品の開発・製造・販売を行う業界の先駆者です。食品トレー業界で30%以上のシェアを誇り、業界を牽引しています。食の安全性や安心感、利便性の向上に加え、近年注目されているサステナビリティへの貢献にも注力です。

「エフピコフェア2025」の概要

  • 会期: 2025年4月9日(水)~11日(金)
  • 会場: 東京ビッグサイト
  • テーマ: 『共創の先頭へ。』機械化/冷凍/新市場、『変化に最速で。』アイデア叶えるどんぴしゃ容器
  • 特徴: エフピコグループの最新製品・技術はもちろん、食品業界全体のトレンドや課題解決に繋がるソリューションが一堂に会する場。単なる製品展示に留まらず、業界関係者の情報交換やネットワーキングのハブとしても機能しています。

今回のフェアでは、「環境負荷の軽減」「省人化・効率化」「食の多様化への対応」といった現代的なテーマに特に注目した展示が多く見られました。テーマやタイトルロゴに「サイズも見映えも機械化にしっかり対応する容器」とあるように、食品にぴったり合うトレーや、協力して開発された食品製造・加工機械が際立っていました。

第2章:来場者の傾向と業界の関心事

会場は一日中、多くの来場者で活気に満ちていました。通常、プライベート展示会は取引先や招待客に限定されることが多いですが、エフピコフェアでは一般の方も参加可能でした。特に印象に残った参加者の属性は以下の通りです。

  • 食品メーカー・スーパー・コンビニエンスストア: 商品開発、購買、店舗運営担当者などが多く、具体的な容器の選定やコスト削減、環境対応に関する情報を熱心に収集していました。
  • 中食・外食産業: オペレーション効率化やテイクアウト・デリバリー需要に対応する新容器、人手不足解消に繋がるソリューションへの関心が高い様子でした。
  • 包装資材・設備メーカー: 最新の素材技術や成形技術、包装ラインの自動化など、協業や技術連携の可能性を探る動きが見られました。

来場者の多くが抱える共通の課題意識としては、「原材料価格の高騰」「人手不足」「環境規制への対応」「消費者の多様なニーズへの対応」などが挙げられます。これらの課題に対する具体的な解決策を求めて、各ブースで活発な質疑応答や商談が行われていました。

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第3章:注目集まる!出展エリアの様子と最新トレンド

会場内で特に注目を集めていたブースやトレンドをネクスドライブ独自の観点からご紹介します。

  • サステナブル素材・リサイクル技術:
    • キーワード: #環境配慮型素材 #リサイクルPET #バイオマスプラスチック #脱プラスチック
    • 植物由来原料を使用した容器や、回収・再利用プロセスを分かりやすく展示するブースが人気を集めていました。エフピコ独自の「エフピコ方式リサイクル」の進化や、新たな環境配慮型素材の提案は、多くの来場者の関心を集めていました。単に「環境に良い」だけでなく、強度や機能性、コストとのバランスを追求した製品がトレンドです。
  • 省人化・効率化ソリューション:
    • キーワード: #自動化 #ロボット #業務効率化 #省力化 #食品工場
    • 容器の供給や包装、ラベリングなどを自動化するシステムや、少ない人数でも効率的に作業を進められるような工夫が凝らされた容器(例:蓋を閉めやすい構造、スタッキングしやすい形状など)の展示が目立ちました。人手不足が深刻化する中、テクノロジーによる解決策への期待は非常に高いと感じました。特に機械のデモンストレーションは多くの人々が集まり、非常に人気を博していました。
  • 多様化する食シーンへの対応:
    • キーワード: #個食 #少量多品種 #レンジ対応容器 #冷凍対応 #健康志向 #バリアフリー
    • 一人暮らしの増加やライフスタイルの変化に対応した個食用容器、冷凍食品や冷凍保存に適した高機能容器、高齢者やユニバーサルデザインを考慮した開けやすい容器など、多様化するニーズに応える製品ラインナップが充実していました。健康志向に合わせたメニュー提案と一緒に展示された容器も印象的でした。容器やトレーに関しては、精肉、鮮魚、寿司、米飯など各カテゴリに10以上のブースが設けられていました。

  • デジタル技術の活用:
    • キーワード: #DX #トレーサビリティ #スマートファクトリー #データ活用
    • 容器に付与されたコードから生産履歴やリサイクル情報を追跡できるシステムや、需要予測に基づいた最適な容器生産・在庫管理を支援する提案など、DX(デジタルトランスフォーメーション)の波が食品容器業界にも及んでいることを実感しました。

各ブースでは、製品サンプルやデモンストレーション、ミニセミナーが頻繁に開催され、来場者は熱心に耳を傾けていました。具体的な導入事例やコスト削減効果など、実践的な情報が多く提供されていた点も特徴的です。

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まとめ:エフピコフェア2025から見えた食品業界の未来とビジネスチャンス

今回の「エフピコフェア2025」は、食品容器・包装業界が直面する課題と、それに対する革新的なソリューションが一堂に会する、非常に有益な展示会でした。特に、「サステナビリティ」と「省人化・効率化」は、今後ますます重要度を増すキートレンドであると再認識しました。

これらのトレンドは、単に容器メーカーだけの課題ではなく、食品メーカー、小売、中食・外食といった関連する全ての事業者にとって、避けては通れないテーマです。環境対応や効率化を実現する新しい容器や技術をいかに自社の戦略に取り込み、競争優位性を築いていくか。そのヒントが、このフェアには数多く存在していました。

私たちは、こうした業界の最新動向を踏まえ、皆様のビジネスにおける課題解決と成長を支援してまいります。今回のフェアで得た知見を活かし、より付加価値の高いご提案ができるよう努めてまいりますので、ご興味のあるテーマや課題がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

株式会社ネクスドライブ
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