2025年5月8日〜9日、「Startup JAPAN EXPO...
【徹底レポート】SusHi Tech Tokyo 2025:未来都市への羅針盤 – スタートアップと最先端技術が織りなすイノベーションの最前線
2025年5月、東京ビッグサイトは再び、未来都市への指針となる大規模イベント「Sustainable High City Tech Tokyo」(以下、SusHi Tech Tokyo 2025 / 呼び方:スシテックトーキョー)の熱気に包まれました。東京発のグローバルイノベーション創出プラットフォームとして、その存在感を増しているこのイベントは、単なる展示会にとどまらず、持続可能な社会の実現に向けた具体的なアクションと共創を促進する場として、国内外から大きな注目を集めています。このレポートでは、ネクスドライブの独自の視点を取り入れつつ、SusHi Tech Tokyo 2025の本質に迫り、将来のビジネスチャンスを探るための有益な情報を提供します。
SusHi Tech Tokyo 2025公式サイト:https://sushitech-startup.metro.tokyo.lg.jp/
第1章:主催とイベント概要について
SusHi Tech Tokyoは、その名の通り「Sustainable High City Tech Tokyo」をテーマに掲げ、都市が直面する地球規模の課題を解決することを目指しています(寿司Techの展示会と誤解されることも多いようです笑)。2023年の初開催からわずか数年でアジア最大級のスタートアップイベントへと急成長した背景には、小池都知事・宮坂副知事を中心とした東京都の強力なリーダーシップと、日本のスタートアップエコシステムに対する世界的な期待があります。2024年には40カ国以上が参加した実績を基に、2025年にはさらに規模を拡大し、国際的な認知度と参加者数が飛躍的に増加している様子が見受けられました。これは、東京をアジアのイノベーションハブとして確立しようとする東京都の戦略的な動きの一環と言えるでしょう。SusHi Tech Tokyo 2025の成功を支えるのは、強力な主催体制と明確なビジョンです。本章では、イベントを形作る組織、その根底にある理念、そして具体的な開催概要について解説します。
SusHi Tech Tokyo 2025を支える主催団体と開催の背景
このイベントは、東京都が設立したSusHi Tech Tokyo 2025実行委員会が主催しています。この委員会には、東京都をはじめ、一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)、一般社団法人新経済連盟、東京商工会議所、一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会、一般社団法人スタートアップエコシステム協会など、日本の経済界やスタートアップ支援をリードする主要団体が参加しています。この官民一体の強力な推進体制が、イベントの規模と質を大幅に向上させる原動力となっています。
開催の背景には、気候変動やパンデミック、資源の枯渇といった地球規模の課題に直面する現代において、都市が持続可能な形で発展するための新たな解決策を模索する強い意志があります。SusHi Tech Tokyoは、東京発のイノベーションを通じて「持続可能な新しい価値」を創造し、世界共通の都市課題に取り組むことを目的としています。興味深いことに、その理念は400年前の「江戸」が実践していた循環型経済の精神を受け継ぐものとしても語られており、日本の伝統と未来志向を融合させる試みとも言えます。会場の雰囲気はまさにアニメで見るサイバーパンクのようにも見えました。
このイベントは、単なる催しや展示会ではなく、東京都が推進する「スタートアップ都市戦略」を具現化する重要なマイルストーンと位置づけられています。小池都知事のリーダーシップのもと、都が掲げる「未来を切り拓く10×10×10のイノベーションビジョン」(ユニコーン数10倍、起業数10倍、行政とスタートアップの協働プロジェクト10倍を目指す)や、スタートアップ支援拠点「Tokyo Innovation Base」との連携も深く、東京を「世界で最もスタートアップフレンドリーな都市」へと変革していくための具体的なアクションプランの一つなのです。
東急のブース
SusHi Tech Tokyo 2025 基本情報
- イベント名称:SusHi Tech Tokyo 2025
- 会期(ビジネスデー):2025年5月8日(木)~5月9日(金)
- 会期(パブリックデー):2025年5月10日(土)
- 会場:東京ビッグサイト 東4・5・6ホール
- 主催:SusHi Tech Tokyo 2025 実行委員会(東京都)
イベント規模とグローバルな影響力
このイベントは、アジア最大級の規模を誇り、その地位を確立しています。来場者数は50,000人を超えると予想され、出展するスタートアップは当初の目標である500社を上回り、600社以上が集結しました。スタートアップ関係者だけでも5,000人以上が参加したとされています。
特に注目すべきはその国際性です。会場には、日本国内のスタートアップや大企業に加え、海外25の国・地域からのパビリオンが設置され、アジア、ヨーロッパ、中東など、世界各地のイノベーションエコシステムが集まりました。日本未進出の海外スタートアップのブースや、グローバルに事業を展開する大企業の展示、海外都市や著名なベンチャーキャピタルの出展など、多様なプレイヤーが一堂に会する光景は圧巻でした。
ドイツのパビリオン
イタリア エミリア・ロマーニャ州のパビリオン
第2章:来場者の傾向
SusHi Tech Tokyo 2025は、その規模だけでなく、参加者の多様性と熱量の高さにおいても際立っていました。本章では、どのような人々がこのイベントに集い、何を求めていたのか、そしてSNS上での反響はどのようなものだったのかを探ります。
多様な参加者層:スタートアップ、投資家、大企業、海外からの注目
会場には、国内外のスタートアップ企業、投資家、大企業の担当者、海外都市の代表団、研究機関の関係者、学生など多様な層が集結しました。特にアジア各国のリーダーが集まる国際的なネットワーキングの中心地となっていました。ベトナムのデジタルトランスフォーメーション協会(VADX Japan)も参加し、交流を深めていました。参加者は単なる情報収集者ではなく、イノベーションを生み出すエコシステムの一員として積極的に関与し、サイドイベントを含めた会期後も関係構築や事業連携が進む環境が整備されているように見えました。
ネットワーキングとビジネスマッチングへの期待
SusHi Tech Tokyo 2025の大きな魅力の一つは、活発なネットワーキングとビジネスマッチングの機会です。専用のスマートフォンアプリが、参加者同士の効率的なマッチングをサポートし、事前に商談のアポイントメントを設定することを可能にしています。2024年の実績である3,485件を大幅に上回る、5,000件以上のビジネスマッチング成立を目指しており、会場の至る所で熱心な商談が行われていました。さらに、会場内外で開催された多くのミートアップイベントも、よりカジュアルな交流を促進し、新たな出会いやアイデアの交換を活発にしていました。参加者からは、有望なスタートアップへの新たな投資機会の発見や、国境を越えた協業パートナーシップの構築に対する高い期待が寄せられ、会場全体がビジネス創出の熱気に包まれていました。
X(旧Twitter)で見る #SusHiTechTokyo2025 の熱気と関心の高まり
オンラインでは、特にX上で、#SusHiTechTokyo2025 や #SusHiTech のハッシュタグを通じて、イベント前から盛り上がりを見せていました。出展企業や参加者による情報発信が活発でした。台湾のオードリー・タン氏の参加やAIに関する講演が話題となり、国際的な注目を集めました。Xは情報拡散だけでなく、イベントの期待を高め、リアルタイムでの価値共創の場として機能し、参加者間のネットワーキングを補完していました。企業にとっても、関連ハッシュタグの活用が重要であることが示されました。
第3章:出展ブースの様子
SusHi Tech Tokyo 2025の展示エリアは、未来を創造するテクノロジーとアイデアのるつぼとなっていました。本章では、会場全体の活気、注目のテーマ展示、そして具体的な出展内容について詳しく説明します。
会場全体の活気と国際色豊かなパビリオンの展開
会場に入ると、その熱気に圧倒されます。600社以上の出展企業がブースを設け、各所で活発なデモンストレーションや商談が行われていました。日本国内の革新的なスタートアップやオープンイノベーションを推進する大企業のパビリオンに加え、海外各国・地域からのパビリオンが出展され、国際色豊かな雰囲気を醸し出していました。アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカなど、世界中からイノベーターが集まっていることがわかります。
特別テーマ「Focus on」:未来を創る核心技術
本イベントの目玉の一つが、特定の最先端技術分野を深掘りする「Focus on」テーマです。AI(人工知能)、量子技術、そしてフードテックの3分野が設定され、それぞれに特化した展示やセッションが数多く展開されました。
- AI(人工知能):都市課題解決、イノベーション推進の核。生成AI、ロボティクス、自動運転技術など。TIER IVのロボタクシー試作機展示。NVIDIA、松尾研究所などが関わるセッションやミートアップ。東京都による初のAI戦略策定発表を宣言する場ともなった。
- 量子技術:AI進化の基盤技術、消費電力問題解決の鍵。量子ビット、量子コンピュータ(ハード・ソフト)、ユースケース紹介。東芝、AWSなどが登壇するセッション、Quantum Startup Pitch、Q-STAR参加のミートアップ 。
- フードテック:持続可能な食料供給、食の未来創造。サステナブル食材、培養肉技術など。サプライチェーン全体の国内外スタートアップ展示。国連食糧農業機関(FAO)などが登壇するセッション、Food Tech Startup Pitch、ミートアップ。
未来体験パビリオン:2050年の東京を五感で体験
「未来体験パビリオン」は、2050年の東京を想像させる展示で注目を集めました。技術を「見る」だけでなく、「体験し」「感じる」ことに重点が置かれ、来場者を未来の都市生活へと誘います。実物大「機動警察パトレイバー」のロボットや未来型山車「つなぐるま」、3Dフードプリンター、培養肉技術、再生可能エネルギー技術などが展示されました。これらの展示は、未来の生活を具体的に示し、来場者に期待感を抱かせると同時に、企業にとっては技術の受け入れを探るフィードバックの場となりました。
抹茶体験教室
多くの人が列を作っていた冷凍寿司
搭乗して操作できる機動警察パトレイバーのイングラム
まとめ
SusHi Tech Tokyo 2025は、単なる最先端技術の展示会にとどまらず、未来都市のビジョンとその実現への道筋を多角的に示す「未来への羅針盤」となりました。本レポートを通じて、その熱気と可能性の一端をお伝えできたなら幸いです。
AIによる都市機能の効率化、量子コンピュータが可能にする高度なシミュレーション、フードテックがもたらす持続可能な食料供給システムなど、本イベントで紹介された先端技術は、都市が抱える課題の解決や生活の質の向上に大きく寄与する可能性を秘めています。そして、その実現を加速させるのが、スタートアップの持つ柔軟性、創造力、そして社会変革への情熱です。大企業や行政との協力を通じて、これらの力が最大限に発揮されるとき、未来都市への歩みは確実なものとなるでしょう。
株式会社ネクスドライブでは、スタートアップから大企業まで、予算に応じたイベント・展示会出展のサポートを提供しています。出展戦略の立案から営業オペレーションの構築、動線やブースの配置、会期後のインサイドセールス戦略に至るまで、総合的な支援を行い、展示会の成果を最大限に引き出します。お気軽にご相談ください。
おまけ
東京都が主催していることから、個人的に興味を持ったお金の話(委託費用)について、公開資料をもとにAI(NotebookLM)を活用してポッドキャスト風に解説しました。ぜひお聴きください。
公開資料各種:https://sushitech-startup.metro.tokyo.lg.jp/info/
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