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【展示会レポート】Startup JAPAN EXPO 2025:日本最大級のスタートアップ展示会

2025年5月8日〜9日、「Startup JAPAN EXPO 2025」が東京ビッグサイトで開催されました。本記事では、この展示会の魅力を弊社の視点でレポートします。現代のビジネス環境は急速に変化しており、スタートアップ企業の役割は重要です。革新的なアイデアとテクノロジーで未来を切り拓く起業家たちの情熱は、経済の活性化に繋がるでしょう。

「Startup JAPAN EXPO 2025」は、こうしたスタートアップ企業とそのエコシステムを構成する多様なプレイヤーが一堂に会する、スタートアップ業界最大級の祭典です。本展示会は、新たなビジネスチャンスの発見、最新トレンドの把握、そして何よりも人との繋がりを求める全ての方々にとって、見逃せない機会となるでしょう。本レポートを通じて、その熱気と可能性の一端を感じていただければ幸いです。

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第1章:主催と展示会概要について

「Startup JAPAN EXPO 2025」は、単なる展示会という枠を超え、日本のスタートアップシーンを力強く牽引することを目的とした一大イベントです。ここでは、その全貌を明らかにしていきます。

Startup JAPAN EXPO 2025

  • 展示会概要:
    • 名称:Startup JAPAN EXPO 2025
    • 会期:2025年5月8日(木)~5月9日(金)
    • 会場:東京ビッグサイト 南展示棟
    • 主催:Sansan株式会社
  • 展示会規模:公開された情報によると、約400社の企業が参加し、2日間で約10,000人の来場者数が予想される、国内最大級のスタートアップイベントです。この数字からも、このイベントの影響力の大きさがうかがえます。昨年2024年5月の開催では238社が参加し、約9,000人が来場したとされています。
  • コンセプトと目的:この展示会の中心には、「スタートアップ産業の裾野を広げたい、参入しやすい土台をつくりたい」という思いがあります。手頃な価格での展示会出展を可能にし、スタートアップ企業が最新のサービスや製品を紹介する場を提供し(販路拡大)、大手企業や投資家とのビジネスマッチングの機会を創出し、さらに参加者同士の活発なネットワーキングを通じてオープンイノベーションを促進することが挙げられます。
  • 注目のプログラム:
    • 展示ブース:400社に及ぶスタートアップ企業や関連サービス企業が、それぞれのプロダクトやアイデアを紹介します。
    • Dream Pitch(ドリームピッチ):選りすぐりのスタートアップが自社の事業アイデアや将来展望を熱く語るピッチコンテストです。新たな才能や革新的なビジネスモデルがここから生まれるかもしれません。
    • カンファレンス:スタートアップ業界の著名人、成功した起業家、投資家などが登壇し、最新トレンドや事業戦略、オープンイノベーションの実例など、多岐にわたるテーマで示唆に富んだ講演やパネルディスカッションが展開されます。
    • テーマ別ネットワーキングイベント:特定の業界やテーマに関心を持つ参加者同士が深く交流できる場が設けられます。共通の課題意識や目的を持つ者同士の出会いが、新たなコラボレーションを生む土壌となります。
    • 名刺アプリ「Eight」の活用:イベントへの入場や参加者間の名刺交換には、名刺アプリ「Eight」が活用されています。これにより、名刺情報の交換がスムーズに行え、効率的なネットワーキングが実現します。デジタル名刺を交換することで、抽選会に参加できる企画も用意されていました。

Startup Japan_2所狭しと並ぶスタートアップ企業のブース

同時開催イベント:相乗効果で価値を最大化

「Startup JAPAN EXPO 2025」の大きな特徴の一つは、有力な同時開催イベントとの連携です。これにより、参加者は一度の来場で多角的な情報収集とネットワーキングが可能となります。

  • FUNDeal 2025(ファンディール):

    • ポイント:「協業・投資」に特化した日本最大級のマッチングイベントです。スタートアップと、協業先や投資先を求める大手企業・投資家との間で、具体的な商談を進めることを目的としています。
    • 対象者:大手企業のCVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)担当者、新規事業開発担当者、経営企画担当者、そして資金調達や事業連携を目指すスタートアップ経営者などが主な対象です。
    • 特徴:専用のマッチングプラットフォームを利用して、参加企業や投資家の詳細なプロフィール(事業内容、資金調達の段階、投資分野、協業のニーズなど)に基づき、事前にマッチングを行い、当日に面談を行います。過去のデータによれば、2件に1件が協業や投資に結びついており、その効果の高さが注目されています。FUNDealに参加するには、専用のパスが必要になります。
    • Startup JAPAN EXPOとの連携:Startup Japanは一般の来場者に広く開放されている一方で、FUNDealはより限定的で質の高いビジネスマッチングに特化しています。これらのイベントが連携することで、スタートアップは製品やサービスを幅広くアピールしながら、具体的な事業提携や資金調達の機会を得ることができます。
  • Climbers 2025(クライマーズ):

    • ポイント:様々な分野で幾多の困難を乗り越えてきたトップランナーたちによる特別講演を通じて、参加者に「挑戦」への気づきや共感、熱狂を届けることを目的としたイベントです。単なるビジネスの成功に留まらず、挑戦者の思考様式や感情の動きに迫ります。
    • テーマ:「乗り越える」をテーマに、登壇者が挑戦や困難を克服した体験を語るビジネスカンファレンスです。不確実な未来に立ち向かうビジネスパーソンに対し、さまざまな目標に向かって踏み出す勇気や、未来を自らの手で創り上げるためのインスピレーションを提供することに重点を置いています。
    • 対象者:現状に満足せず、未来を切り拓きたいと願うすべてのビジネスパーソンが対象です。
    • Startup JAPAN EXPOとの連携:Startup JAPAN EXPOやFUNDealが具体的なビジネスチャンスの創出に焦点を当てているのに対し、Climbersはマインドセットやモチベーションの向上といった、より内面的な側面にアプローチしています。これにより、来場者はビジネス戦略だけでなく、挑戦を続けるための精神的なエネルギーや気づきも得ることができるでしょう。

これら3つのイベントが同時開催されることにより、参加者は最新テクノロジーの発見、具体的なビジネスマッチング、そして挑戦への熱いインスピレーションという、多層的な価値を一度に享受することが可能となります。

さらに、東京ビッグサイトの東棟で行われたSusHi Tech Tokyo 2025( https://sushitech-startup.metro.tokyo.lg.jp/ )はパートナーイベントとして開催され、両イベントを行き来する来場者が多く見受けられました。

第2章:来場者の傾向

「Startup JAPAN EXPO 2025」は、その革新的なテーマと充実したプログラムにより、日本のスタートアップエコシステムに関わる多様な層の来場者惹きつけています。本章では、どのような目的を持った方々が東京ビッグサイトに集うのか、解説します。

  • スタートアップ企業経営者・関係者:自社の革新的な製品やサービスを広くアピールし、新たな顧客や協業パートナー、さらに資金調達の機会を探している方々です。特に「Dream Pitch」でのプレゼンテーションや「FUNDeal」での投資家とのマッチングは、絶好のチャンスとなります。アーリーステージからレイターステージまで、成長意欲の高いスタートアップが参加しています。ネットワーキングの機会が豊富に用意されているため、各社の営業担当者も多く来場していました。

  • 投資家(VC、エンジェル、CVC担当者など):将来有望な投資先となるスタートアップを発掘し、イノベーションの種を見出すことを目的としています。「FUNDeal」を中心に、シード / アーリーからレイターステージの投資、デットファインスまで、多様なニーズを持つ投資家が最先端技術や新ビジネスモデルを求めて集結していました。

  • 企業関係者(事業開発・オープンイノベーション担当者など):大手企業から中小企業まで、製品導入検討や新規事業のヒント、協業パートナーを求める担当者です。オープンイノベーションを推進し、スタートアップの斬新なアイデアや技術を自社の課題解決に活かしたいと考えています。ビジネスマッチングを通じて具体的な提携を模索します。

  • その他、多様な目的を持つ参加者:

    • コンサルタント・専門家:最新の業界動向や技術トレンドを把握し、専門知識をアップデートする目的。
    • メディア関係者:スタートアップ業界のニュースや注目企業を取材し、情報発信を行う目的。
    • 学生・起業志望者:起業のヒントや将来のキャリアパスを模索し、最前線に触れる目的。
    • 地方自治体・公的機関:地域の産業振興やスタートアップ支援策の参考情報を得る目的。

これらの多様な背景と目的を持つ来場者が一堂に会し、活発な交流を行うことで、「Startup JAPAN EXPO 2025」は新たなビジネスチャンスとイノベーションが生まれるダイナミックなプラットフォームとなることが期待されます。名刺アプリ「Eight」の活用も、効率的なネットワーキングを後押ししていました。

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第3章:出展ブースの様子

「Startup JAPAN EXPO 2025」の会場には約400社が出展し、未来を創造する最先端の製品や技術、サービスが紹介される活気に満ちた空間が広がっていました。本章では、どのような展示ブースが展開され、そこでどのような体験ができるのか、その様子をお伝えします。

  • 多様な出展企業と展示内容:

    • 最先端技術を持つスタートアップ:AI、DX、SaaS、IoT、Fintech、ヘルステックなど、多岐にわたる分野で革新的な製品・技術を提供するスタートアップ企業が集結しました。各ブースでは、製品のデモンストレーションが盛んに行われており、特にAI関連の製品には多くの人々が集まっていました。
    • 多種多様なベンチャー:出展企業のサービスは多岐にわたります。営業代行やマーケティング支援、人材サービス、コンサルティング、新規事業支援、経営者交流会サービスなど、バラエティ豊かなラインナップが揃っており、訪れる人々を飽きさせません。
    • スタートアップ支援企業・団体:IPO支援やバックオフィス支援、アクセラレーター、オープンイノベーション、その他の専門サービスを提供する企業もブースを設け、スタートアップ向けのサービスを展開しています。
  • 特設エリアの雰囲気:

    • 「Dream Pitch」エリア:選ばれたスタートアップによる熱意のこもったピッチが繰り広げられ、会場の中でも特に熱気に包まれたエリアとなっていました。
    • 「テーマ別ネットワーキングイベント」エリア:来場者と出展者が頻繁に交わる名刺交換会が行われ、常に多くの人々で活気に満ちていました。名刺交換とネットワーキングを促進する仕組みは、主催者であるSansanの独自の工夫といえるでしょう。
  • ネクスドライブ考察の展示会出展効果:
    • ターゲティング:来場者の傾向は企業の規模や業界、所属部門などが多岐にわたるため、自社のターゲット外の来場者も多く、ホリゾンタルプロダクト・サービスに非常に適しています。バーティカルプロダクト・サービス(業界特化型)においても、意思決定者の来場者が多いためターゲティングと営業戦略を綿密に練ることで、高い費用対効果を得られる展示会です。
    • 出展コスト:他の展示会と比較して非常に低コストであるため、出展のハードルが低く、成果を実感しやすい展示会です。初めて出展する企業や、この展示会を足がかりにして大規模な展示会への戦略的拡大を目指す企業にとっても、良い腕試しができる機会です。

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まとめ

この大規模展示会は、日本のスタートアップエコシステムを強力に推進し、イノベーションを加速させるための重要なプラットフォームです。起業家、投資家、企業関係者が一堂に会し、新しい製品や技術、ビジネスモデルに触れることで、具体的な協業や投資、そして未来へのインスピレーションを得る絶好の機会となります。「Startup JAPAN EXPO」での発見、「FUNDeal」でのマッチング、「Climbers」での啓発が一体となり、来場者に多面的な価値を提供しています。本レポートが「Startup JAPAN EXPO 2025」への関心を高め、皆様のビジネス活動の一助となれば幸いです。次回は2025年冬(12月17日〜18日)に初めて大阪での開催が予定されているようで、公式HPからの発表を待ちましょう。

・Startup Japan EXPO 公式HP:https://eight-event.8card.net/climbers/startup-japan/

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