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【展示会レポート】iTT 国際ツーリズムトレードショー TOKYO 2025:観光産業の未来像

作成者: Shinsuke Uei|2025/06/29

2025年6月25日から27日にかけて、東京ビッグサイトで「iTT - 国際ツーリズムトレードショー TOKYO 2025」が開催されました。本展示会は、日本の観光産業が直面する課題解決と、新たな価値創造のヒントを求めるビジネスパーソンにとって、重要な機会となりました。本記事では、展示会の概要から会場の様子までを詳しくレポートします。

第1章:主催とイベント概要について

本展示会の主催は、日本最大級の展示会主催会社であるRX Japan株式会社です。iTT 2025は、以下の2つの専門展で構成されており、それぞれが現代の観光ニーズの核心を突くテーマを掲げていました。

  • 第3回 iWT( [国際] ウェルネス ツーリズム EXPO )

  • 第2回 観光DX・マーケティング EXPO

「ウェルネスツーリズム」と「観光DX」という2つの大きな柱をテーマに、観光施設、旅行会社、自治体、そして関連ソリューションを提供する企業が一堂に会するBtoBの商談専門展です。観光産業の川上から川下まで、幅広い領域をカバーし、具体的なビジネスマッチングの場を提供することを目的としています。

第2章:来場者の傾向

本展示会はビジネス向けの商談展であり、来場者はホテル・旅館、旅行会社、自治体・観光協会・DMO、レジャー・アクティビティ関連の担当者など、観光産業の中核を担う専門家たちです。

前回2024年の開催では、3日間で9,357名が来場しました。2025年も、観光地の新たな魅力創出や、業務効率化、集客力強化といった具体的な課題を持つ多くのビジネスパーソンが会場を訪れ、活発な情報交換や商談が行われました。特に、宿泊施設や自治体関係者の来場が目立ち、業界全体の高い関心がうかがえました。

第3章:出展ブースの様子

会場内は「ウェルネス」と「DX」のテーマに沿って、多彩なブースが出展されていました。

ウェルネスツーリズム(iWT)エリア:こちらのエリアでは、心と体の健康をテーマにした新しい旅の形が数多く提案されていました。注目を集めていたのは、日本各地の温泉旅館やリゾートホテルによる、特色あるウェルネスプログラムの紹介です。また、保津川下りや奄美大島のマリンアクティビティ、北海道でのアドベンチャーツーリズムといった、地域の自然や文化を活かした体験型コンテンツの出展も活況を呈していました。 さらに、今回は新たにクルーズ船会社や、「日本酒×インバウンド」をテーマにした体験施設の出展も見られ、富裕層向けや特定の興味を持つ層に向けた、より付加価値の高い観光コンテンツへのシフトが感じられました。

観光DX・マーケティングEXPOエリア:こちらのエリアは、観光産業の「今」の課題に直結するソリューションが満載でした。特に「人手不足対策」と「施設の高付加価値化」に関連するブースには多くの人が集まっていました。 具体的には、顧客管理や予約システムといったバックオフィス業務を効率化するツールから、電動トゥクトゥクや追従型電動車いすといった新しい形の移動手段(モビリティ)、生成AIを活用したパーソナライゼーション対応など、テクノロジーを駆使して観光客の体験価値向上と業務効率化を両立させるための具体的な製品やサービスが紹介されていました。

まとめ

「iTT 国際ツーリズムトレードショー TOKYO 2025」は、日本の観光産業が目指すべき2つの大きな方向性、すなわち「ウェルネス」という付加価値の高い体験の提供と、「DX」による生産性向上および顧客体験の深化を明確に示した展示会でした。

出展されていた具体的なサービスや各地の取り組みは、新たな観光資源の発掘やサービスの向上を目指す事業者にとって、多くのヒントとビジネスチャンスをもたらしたことでしょう。本レポートが、貴社の今後の事業展開の一助となれば幸いです。

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