BtoB展示会は、自社の製品やサービスを一度に大勢の来場者に直接アピールできる貴重な機会です。
しかし、出展準備を怠ると、期待した成果を得られないばかりか、コストの無駄になってしまう可能性もあります。
そこで今回は、BtoB展示会で成果を上げるための出展準備について、5分で読める「10個の重要なポイント」をまとめました。
まず、展示会出展の目的を明確にしましょう。目的を明確にすることは、展示会の成功に向けた第一歩です。「認知度向上」「リード獲得」「案件獲得」「成約」など、具体的な目標を設定することで、準備段階から戦略方針やオペレーション構築の方向性が定まります。
例えば、「リード獲得」を重視する場合は、来場者との接触機会を増やし、効果的な人員配置・フォローアップ体制を整えることが重要です。目的を明確にすることで、展示会全体の計画がより具体的かつ効果的になります。
ターゲット顧客を明確にすることで、展示ブースのデザイン・訴求ワードや配布資料などを来場者に合ったものにすることができます。具体的には、ターゲット顧客の業種・職種やニーズ、課題を深く理解し、それに基づいたデザインや資料を作成することで、より効果的にメッセージを伝えることが可能になります。
展示会出展には、ブース出展料のほか、装飾費や装飾デザイン費、人件費、ノベルティ、モニターなどの備品費用、さらには輸送費や設営費、電気代、Wifi接続費用、など、様々な費用がかかります。
費用は、展示会の規模や場所、出展する内容によっても大きく変動するため、事前に詳細な予算を決めてシミュレーションしておくことが重要です。これにより、予期せぬ出費を防ぎ、計画的に準備を進めることができます。
展示ブースは、企業の顔となる部分です。ブースのデザインやレイアウトは、来場者に対して企業や製品のイメージを直接伝える重要な要素となります。ターゲット顧客に興味を持ってもらえるような、魅力的なデザイン、そして顧客刺さる訴求ワードを心がけましょう。
また、会場内の人の流れを考慮してブースを工夫し、来場者がスムーズに立ち寄れるようにすることで、快適な体験を提供し、企業への印象を高めることが可能です。
出展物は、来場者に自社の製品やサービスを効果的にアピールするための重要な手段です。サンプル品やパンフレットに加え、SaaSやクラウドサービスの場合は、管理画面のデモンストレーションを行うことも有効です。さらに、ノベルティを活用した集客も効果的です。
展示会では、スタッフの対応が成果に大きく影響します。スタッフは企業の顔として来場者と直接接触するため、その対応が企業の印象を左右する重要な要素です。スタッフ間の連携を意識し、全体のオペレーションフローやトークスクリプトをしっかりと固め、事前に研修しましょう。
声がけ担当やブース内接客担当など、各ポジションの目標やKPIを目指します。また、外部委託する場合は、協力企業とも緊密に連携を図りましょう。
展示会は"当日だけ"で完結するものではありません。展示会終了後には御礼メールを送ったり、その後のフォローアップやナーチャリング施策を事前に準備し、展示会の翌日からすぐに行動を開始しましょう。
展示会当日の流れを事前に確認しておくことが大切です。具体的には、スタッフの配置場所や来場者の誘導方法、プレゼンテーションのリハーサル、顧客対応の役割分担、KPIなど、全スタッフが同じ情報を共有することが求められます。また、朝礼や終礼を行い、1日の進捗を全スタッフと共有しながら、リカバリープランや成果を最大化するためのPDCAを回します。
展示会後には、成果を測定し、改善点を特定することが重要です。これにより、次回の展示会での戦略をより効果的に策定できます。名刺やQRコードの数、ブース内での接客数を記録するだけでなく、その後の商談の質や成約率を分析することで、ROI（投資利益率）の算出や他の施策との比較が可能になります。これらのデータを基に、次回の展示会に向けた具体的な改善策を検討しましょう。
展示会後には、計画段階から当日までの流れを振り返りましょう。この振り返りの過程では、どの工程が計画通りに進んだか、どこで予期しない問題が発生したかを分析します。良かった点については、具体的な成功要因を特定し、それを次回の展示会でも再現できるようにしましょう。
展示会に来場した人々の属性や、ブース内での来場者の反応、スタッフの配置が適切だったかなど、多角的に検討します。これらの振り返りを通じて得た知見を次回の展示会に活かし、より高い成果を目指しましょう。
BtoB展示会で成功を収めるためには、事前の準備が極めて重要です。展示会は、企業にとって新たなビジネスチャンスを生み出す場であり、企業の成長に直結します。今回紹介した10のポイントはその一部に過ぎません。自社のサービスや製品の特性に応じて最適な戦略やオペレーションを磨き上げ、ビジネスの拡大につなげていきましょう。